一番の理由
私が土地を処分しようと思った理由は、ひとつではありません。
けれど、一番大きな理由はやはり「自分で管理することができなくなった」ということでしょうか。
私は、両親から継いだ土地をいくつか持っていました。
世の中、土地があると「さぞ金があっていいだろう」などといわれますが、「とんでもない」と反論をしておきます。
両親が先祖代々受け継がれていた土地で苦労してきた様に、私もその土地で大変な苦労をすることになりました。
実は、私は亡くなった親に、生前から「土地は絶対に売らない様に、先祖から受け継いだものをなくしてしまわない様に」と注意を受けていました。
私も、できれば売らない様にしたかったです。
でも、私は今遠方に住んでいて、近くで土地を管理することがどうしても難しかったのです。
近所からの苦情
土地の中には、建物が立っていない土地だけのところもありましたし、以前は畑や田んぼとして使っていたところもありました。
でも、使い手がいなくなった土地はそのまま放置するだけ。
放置すれば土地には雑草が生え、見た目がとても悪くなってしまいます。
そのことを、土地の近所に住む人から注意されました。
「雑草が酷すぎるから刈ってくれ」などといわれましたが、とてもじゃありませんがそんな時間はありません。
最初は業者に対応してもらっていましたが、その費用もバカにならないし、「どうしたものか」と頭を抱えていました。
また、土地のひとつに建っていた古い建物に、ホームレスが住み着いたことも問題でした。
ホームレスが住み着いたことは瞬く間に近所に広まり、「あなたが建物をきちんと管理しないから、ホームレスが住み着いたんだ」と責められてしまったのです。
挙句に、「管理する気がないなら、土地を寄付しろ」とまで言われ・・・ノイローゼになりそうでした。
いくらホームレスが住み着いたからって、どうしてうちが土地を寄付しなければならないのでしょうか。
もともと近所には根性が悪い人が住んでいましたが、ここまでとは思いませんでした。
雑草のことだって、少しくらい伸びてもほっといてくれたらいいのに、人の土地であっても雑草がのびっぱなしなのは許せない様で、辟易・・・。
そこまで人のことに干渉するか?という感じで・・・。
将来的には管理が出来ないこともなかったのですが、管理ができたとしても、こんなところに住むのは無理と思い、私は土地を手放すことにしたのです。
もちろん、これだけが理由じゃないけど、これも土地を手放そうと思った理由のひとつです。